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三国志漂流

すべての「三国志」にLOVE&RESPECTが大前提。さらに自分の価値観や解釈でどこまで切り込んでいけるか…のんびりと「新しき三国志の道と光」を模索するBLOGです。

救命阿!「井欄」の猛攻!? 

完全に小ネタです…。
つい先日、近所の中華料理店で、攻城兵器「井欄」による猛攻を受けました。

井欄1子どもと連れ立って行った中華料理店。
小さな子用のイスをいつものように店員さんにお願いしたところ
ゴゴゴゴ!
と現れたのが写真のようなイス。

その堅牢さ、高さ、木製っぷり、重量感は、まさに諸葛亮が「陳倉の戦い」で駆使した攻城兵器「井欄」を彷彿とさせるもの。

ほのぼのとした休日の昼食風景に、若干不吉な気配を感じた…ところ、予感的中。
予期せぬ、怒涛の注文ラッシュ。井欄2
定食2セット、五目麺、揚げ団子、あと何か一品。
井欄による城壁越しのあまりの猛攻に、私の「懐」はタジタジとなり…郝昭よろしく守城コンプリート!とはならず、あっけなく落城しました。

ブログを移管してから「井欄」既に3度目の登場ですが、別に「井欄」フェチとかそういうのではないのであしからず。
[ 2009/01/18 07:30 ] その他雑談 | TB(0) | CM(0)

『ぼっちゃん 魏将・郝昭の戦い』河原谷創次郎著 

「三国志検定」やら「五禽戯」やら…書いている途中で放置プレー状態の記事がいくつかあるんですが…構わず、今回は読書について。

歴ドル(「歴史アイドル」の略ですよ、知ってますか?)の小日向えりさんがmixiで書かれている日記に、「歴史時代書房 時代屋」という歴史専門書店の記事がありました。
どうやらかなりお得な歴史モノが詰まった「福袋」があるとのことだったので、会社帰りにちょっと寄ってみました。
神田小川町店の「時代屋」です。
「時代屋」に行くこと自体は2度目なんですが、このお店、驚くことに2階すべてが歴史モノで埋め尽くされている、歴史好きには辛抱たまらんハライソです。
メインは日本の戦国時代に関するモノですが、書籍だけでなく様々な見たこともない歴史グッズが所狭しと並んでいて、ついつい夢中になってしまいます。
お目当ての「福袋」は1/5までということで既になかったのですが…ブラブラしていたら、思わずある書籍に目が止まりました。

『ぼっちゃん 魏将・郝昭の戦い』(河原谷創次郎著/学習研究社刊)という単行本。
『ぼっちゃん』画像
何だかホノボノとしたイラストが目を引く表紙に、「第13回歴史群像大賞最優秀賞受賞作」の文字が躍っています。
「郝昭の戦い」とくれば諸葛亮の北伐における「陳倉の戦い」とピンとは来ますが、よりによって「陳倉の戦い」かよ!?マニアックだなぁ…と、逆に読書欲がそそられ触手が伸びてしまいました。
はい、購入。

そこから、帰りの電車+夕食後の時間=計4時間程度で、なんと読破。
約250頁と決して短い小説ではないのですが…私史上、読破までの最短記録達成です。
それだけ一気に読ませる力のある小説でした。

ということで、これ以降「ネタばれ」含みながら、私の感じたことなどを書き連ねてみます。

1.デフォルメされた登場人物がキャラ立ちしていて読みやすいなぁ

恵まれた体格に、勇敢かつ沈着な性格
名声も昇進も凱旋も恩賞も求めず黙々と戦い続ける
墨子の守城術に長けた「涼州の守護神」:郝昭
郝昭の「侯子(ぼっちゃん)」であり主人公:郝凱
中国の「災厄」であり、蜀賊の首魁:諸葛亮
汗っかきで肥満体の大将軍:曹子丹(=曹真。曹子丹に「おデブ」のルビ)
厚顔無恥で死ぬまでダメ男の将軍:王の字(主人公は「王双」のことを終始こう呼ぶ)

といった、デフォルメされて個性が際立った人物が登場。
『正史』とかに慣れていると、人物の描かれ方が逆に新鮮だったりします。
他にも
洒脱な胡人:キリウス・リキウス・キリキウス(奇陸)
巴氐族の間者:李虎
など、郝昭を支える架空の人物(…ですよね?)なんかもそれぞれが見せ場をもっていて、読み飽きる暇がありません。

2.「籠城戦」というのは歴史小説のある意味テッパンなのかなぁ

「潜水艦モノ」の映画は外さない…とよく言われますが、歴史小説において「籠城戦モノ」は外さない気がします。
今回の『ぼっちゃん』以外にも、『のぼうの城』『墨攻』…あれこれだけ?まぁいいや、たしかにどれも一気に読み進められました。
「潜水艦モノ」が持つ退路のない閉塞感、駆け引きの緊迫感、浮き彫りにされる人間性…など、観るものをあきさせない要素が「籠城戦モノ」にも同じようにあるような気がします。
以前の記事でも触れましたが「陳倉の戦い」自体が、三国志な時代でも稀に見る白熱した「籠城戦」なのでテーマ選びもよかったんでしょうね。
「蒼井優」は出ませんが、「井欄」は出てきますよ。

3.それにしてもテンポがいいなぁ、何か映画を観ているよう

読後感が、『のぼうの城』にそっくりなんですよね。
こういう文章の書き方が最近のブームなんでしょうか?
基本的に登場人物や設定が明るくて、文章のテンポがよく、まるで映画を観ているように目の裏に描写が浮かんでくる…そんな感じが、『のぼうの城』に瓜二つ。

書いてみると感想も何だかバラバラしていますが、こんな感じです。
繰り返しになりますが、兎に角読みやすいので三国志な時代にいまひとつとっつきにくい方にオススメします。
また、人物設定は異論噴出するでしょうが、時代考証なんかは結構しっかりしているっぽいので、三国志マニアな方もご一読ください。

最後に、この書籍と出会うきっかけを与えてくださった歴ドル・小日向えりさんに感謝。
[ 2009/01/08 02:52 ] 三国志BOOKS | TB(0) | CM(0)

蒼井優と井欄と孟優 

Yokoso! JAPAN。
三連休に、『TOKYO!』という映画を観にいってきました。
以前三国志好きの知人から招待券をもらっており、どうやら11/7(金)で東京での上映が終わりそうだったんで、これは観ないとMOTTAINAI。
「東京」を舞台としたオムニバス3本立て、みたいな構成の映画なんですが、加瀬亮、妻夫木聡、蒼井優、香川照之といった、民放連ドラは『101回目のプロポーズ』以来観ていない私でも知っているチョー有名トレンディー俳優が出演している映画というから、ミーハー的心理もくすぐられていたことは事実です。
そして観終わった私に、さらにもうひとつの衝撃的事実が発覚しました。
どうやら、年甲斐もなく蒼井優に恋しているっぽいです、私。
今思えば、映画『鉄コン筋クリート』の「シロ」でモロはまり役な声優をしていたときから、なんだかおかしな感じだったんですが…あれは、恋の芽生えだったんですね…。

蒼井優蒼井優…渋谷から帰る道すがら、頭をよぎるのは、ただそればかり。
蒼井優、「蒼」「井」「優」…
「蒼」といえば、「蒼天已死」…嗚呼、天公将軍・張角さま。
「井」といえば、諸葛亮が駆使した超高層攻城兵器・井欄
「優」といえば、南蛮に住まうお茶目っぷりで名を馳せた孟三兄弟の末っ子・孟優

気にしだしたら止まりません…ということで今回は、「井欄」と「孟優」について少しおさわりしておこうと思います。

☆★井欄(せいらん)★☆
井欄」とは古代中国で用いられた攻城兵器の一種です。
井欄はどんな兵器だったかというと…

城壁上の敵を攻撃するためのもの。城壁に接近する自軍の兵士を援護するのに用いられたのではないだろうか。城壁の高さから推して、地上から10m以上の高さは必要となるが、このような巨大な攻城兵器は、解体して運ばれ戦場において組み立てられたのだろう。
(『戦略戦術兵器事典1【中国古代編】』学習研究社刊)


そして、この井欄、三国志においては

諸葛亮がそこであらためて高さ百尺の井欄を作って、そこから城中に矢を射かけ、土の塊で堀を埋め、まっすぐに城壁をよじのぼろうとした。これに対し郝昭のほうでは内側で二重の牆壁を築いた。
(『魏書』「明帝紀」)

といった感じに登場します。
「百尺」といったら大体24mぐらいなので、ビルの8、9階ぐらいの高さに相当するでしょうか…高所恐怖症の私にはもんどりうって気絶するほどの高さです。

この凄まじい高さを誇る攻城兵器「井欄」が登場するのは、諸葛亮の2度目の北伐「陳倉城攻防戦(228年)」においてです。
この戦いは、三国志戦史上稀に見る城塞戦。
北伐遂行のため突破を図る諸葛亮と、陳倉城を墨守する魏将・郝昭との、智力、体力を尽くした壮絶な攻防戦が展開されます。
戦いは、井欄ほか各種攻城兵器を駆使した諸葛亮を、郝昭が一歩も譲らず対処し陳倉城を守りきった…ということで決着します。
…戦場に屹立した井欄上から見下ろす、また見下ろされる光景、いずれも想像するだに不快極まりなし。

☆★孟優★☆
演義』で登場する南蛮の孟節孟獲孟優三兄弟の末っ子。
演義』の中でも、明らかにノリが異質な「南征編」。
その中でも図抜けておとぼけ、お茶目な存在が彼、孟優なんじゃないかと思います。
孟獲を手引きするため、兄に言われるがまま諸葛亮に偽りの降伏をしたのはいいが、調子に乗った宴会でしびれ薬のようなものを飲まされ撃沈。
さらに、何度か諸葛亮に捕縛されては開放されるうちに、マブダチである朶思大王の元に身を寄せることになるのですが、そこでも相変わらずこれでもかと酒宴三昧な生活。
果ては、味方と思っていた楊鋒父子に酒宴の席で捕まってしまうという体たらく。
蜀軍に内心ビビリつつも、知らぬ間に気持ちが大きくなってしまい、兄・孟獲と一緒に捕まってしまう、そこで一瞬反省するんだけど、また…そんなニントモカントモな孟優の性格や行動が、とってもお茶目に映ってしまうのは私だけでしょうか?

…と、あれこれ書いてきましたが、結局、私が恋しているのは「三国志」のような気がしてきたので、今回はこの辺で失礼します。
[ 2008/11/03 21:35 ] その他雑談 | TB(0) | CM(0)
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