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三国志漂流

すべての「三国志」にLOVE&RESPECTが大前提。さらに自分の価値観や解釈でどこまで切り込んでいけるか…のんびりと「新しき三国志の道と光」を模索するBLOGです。

『エロ語呂世界史年号』江口五郎著 

晩上好!
「尖閣諸島漁船衝突事件」が他国を知るうえでイイきっかけ、と昨日の記事に書きましたが、早速みなさんと一緒に中国への理解を深めたりしたいと思います。
勿論、三国志を通して。
今回の参考図書は、先日ヴィレッジヴァンガードで購入した
『エロ語呂世界史年号』江口五郎著
です。
私、こういうアプローチの仕方、キライじゃないです。
高校時代の私だったら、この本を片手に世界史の勉強にムッツリと勤しんだことでしょう。
考えも考えたり、約470に及ぶエロ語呂の中から、三国志な時代に関するエロ語呂を3点抜粋します。

☆★184黄巾の乱★☆
設定:
きれい好きな女性がねだるランジェリーは?
エロ語呂:
いやよ(184)抗菌のラン(黄巾の乱)ジェリーじゃなきゃ。超かっこ(張角)いいヤツね。

☆★220~280三国時代★☆
設定:
偽装結婚と勘違いして、我が子を殺そうとする妻
エロ語呂:
夫婦和(220)して踏ん張れ(280)、産後苦(三国)しい時代(時代)が続くが。
「偽(魏)装ひ(曹丕)どいわ」と、妻がショック(蜀)な理由微(劉備)妙、誤(呉)解して子の生存権(孫権)脅かす。

☆★265晋成立 280晋の中国統一 317東晋成立★☆
設定:
精神を病んだ女に振り回され、自殺未遂した男
エロ語呂:
ふむ、こ(265)んなに精神(西晋)病んで、しばしば援(司馬炎)交繰り返し「楽よ(洛陽)」と言い切るとは。
踏ん張れ(280)ばその後(呉)、精神統一(西晋統一)も可能だが。
災難(317)だな、投身(東晋)自殺しようとして芝へ(司馬睿)落ちた男も。健康(建康)損ねて。

とくに2つ目、3つ目は設定が複雑で、むしろ覚えにくい…という声はナシですよ。
著者の方も何とかがんばっているんですから。

約12、3年前、バックパックで約1か月半中国をぶらりした大したこともない経験からいうと、下ネタは最強のコミュニケーション材料です。
言葉が満足に通じない人と対しても、一気に心にあるベルリンの壁を崩して、打ち解けることができます(できた気になります)。
マリでもイエメンでもミャンマーでも北朝鮮でも同じだったので、ほぼ万国共通なんじゃないでしょうか。
言葉や色、環境などが違っても、多分99%ぐらいは、同じ普通のヒト(ホモ・サピエンス)なんですから。
変なナショナリズムから脳みそを解放し、堅苦しいこともなしに。
お互いを少しでも理解しようとする姿勢からしか、日中間のわだかまりを解くことはできません。
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[ 2010/09/26 00:00 ] 三国志BOOKS | TB(0) | CM(0)

『ろくでなし三国志 本当はだらしない英雄たち』本田透著 

みなさん、こんばんは。
いきなりですが、以前、三国志友だちの朝霧紅玉さんが書かれた日記の抜粋からスタート。

USHISUKEさんの話によれば、世界観の提示には論者が生きてきた時代背景が色濃く反映されているという。60~70年代であれば安保闘争が、80年代~90年代であれば高度経済成長が、という風に。言い換えてしまえば、冷戦構造による二項対立と言えるかも知れない。

もし、この理屈が正しいとして、だ。その先に述べ得る理論は如何なる時代背景を持つべきか。それは言うまでもない。冷戦崩壊後の多極化、非国家的主体の台頭こそがそうであらねばならぬ。


これは朝霧紅玉さんとひろおさん(WEBサイト『いつか書きたい「三国志」』管理人)と私の3人で、喫茶店にてよもやま話をしたときのものです。
おふたりはさすがに博識で、三国志に限らず知識が豊富かつ思索に深みがあるので、お話していてとても刺激的でした!
本記事で唐突に抜粋掲載(紅玉さん、無断でスミマセン)させていただいたのは、上述の文章中にある「世界観の提示には論者が生きてきた時代背景が色濃く反映されている」というところが、今回紹介する新書の内容とリンクするためです。

『ろくでなし三国志 本当はだらしない英雄たち』…この新書は、著者自身が書いている通り「自分の妄想を掲示する読み物」です。
この新書に考証学的な内容などを求めるのは筋違いです、妄想の垂れ流しです。
ただ、この妄想大放出な中、1点、私にとって改めて参考になったことがありました。
著者が提示する世界観の背景にある、歴史を解釈する今を生きる私たちの時代の捉え方についてです。

「三国志」の英雄全員が、負け組なのです。


本書の世界観を表しているのは、この一文につきます。

三国志モノは数あれど、『蒼天航路』の曹操ほどビッグマンだった曹操も未だかつてありませんでした。
かねがね「三国志」とバブル経済やらイケイケ経営者やらを重ね合わせていた『プレジデント』・『モーニング』時代、「何かが妙だ、おかしい」と感じてずーっと首をひねり続けていた


著者の出発点は、ココです。
この「違和感」こそが出発点です。

「三国志」とは、バブル終焉後もだらだらと生き延びていたかつての大国が、ドカンと傾いて一気に滅び去っていく、そんな低成長時代を描いたがっかりな物語なのです。
ですから、登場する連中も、がっかりさせられるというか、ろくでもない連中ばかりです。到底、松下幸之助や井深大のような理想的な経営者など、現れるべくもありません。


低成長デフレ移民時代の話である「三国志」と、バブル時代の企業経営を無理矢理にダブらせるなど、まさに亡国の兆し、こんな幻想に酔っている経営者たちは、絶対確実に経営に失敗するに違いない


「三国志」とは低成長時代を描いた物語である、という定義。
何をもって成長とするかは歴史において様々な尺度はありますが、ここまで明確に「低成長時代」と切って捨てるような書籍は、私はあまりみたことありません。
ただ、この世界観のうえに乗っかってしまえば

自民党がぶっ潰され、国民総中流幻想も終身雇用も何もかもがうたかたの夢となり、いまだかつて日本人が体験したことがなかった先の見えない低成長時代が到来した今こそ、日本人は低成長時代の物語である「三国志」に学ぶべき時なのです。


という帰着点が見つかることにもなります。
「三国志」は高度成長期、バブル景気な時代よりも、むしろ現在のような低成長期にこそふさわしい、学びのある物語である、と。
ただ、「低成長時代でも、●●に学べば勝ち組になれる!」という世の中に出回っているようなありがたい啓発書や、一発逆転なビジネス書とは違いますよ。
負け組は負け組なので、それなりの生き方として三国志の人物も参考にはなる…という程度です。
たとえば、孫権とか。

孫権のプライドのかけらも感じさせないのらりくらり日和見外交主義が必要とされているような気もします。…その時々で態度を変え思想を変え、とにかく食えればいいや、という。


歴史を解釈するにあたって、自分が生きている時代の束縛からは逃れられません。
むしろ、時代による様々な束縛を受けた脳みそをフルに活かして、いかに歴史に対して切り込めるかがキモだと思います。
そういう意味で、今回紹介した書籍は時代に忠実すぎるほど忠実で、三国志を少しでも独自な解釈で切り込みたい三国志ファンにとってはひとつの指針になるんじゃないか?と思ったりしたわけです。

…ここからは、蛇足。
上述のような世界観になってくると三国志の人物も、解釈のされ方が既存のものとはガラッと変わってきます。
著者がご執心の諸葛亮については…

諸葛亮孔明は、「脳内勝利主義」の思想犯
■マルクス・エンゲルスも裸足で逃げ出すレベルの、中国思想史上の一大妖怪
■現実レベルの戦の勝敗なんかよりも、こちらが思想的な意味で「正統」であることに価値がある!我が軍大勝利!という不敗の論法を現実の政治に持ち込んだ

…と現実逃避のひきこもり軍師が、頭の中で描いた「天下三分」の妄想に従って、陳寿との二人三脚で「歴史」における思想的な勝利を収めた、と描かれています。泣き虫弱虫な諸葛孔明には似ていますが。
この点について「論争」の余地はないです…妄想なので。
[ 2010/09/09 01:06 ] 三国志BOOKS | TB(0) | CM(0)

『エレキコミックやついいちろうの三国志くん。』やついいちろう(エレキコミック)著 

「芸能界一の三国志マニア」エレキコミックのやついいちろうさんの待望の三国志本です。
帯には「自称」とありますが、謙遜ではなく、やついさんの三国志知識は相当なものですよ(多分)。
一昨年、NHK『BS熱中夜話 三国志ナイト』に出させていただいた際に、やついさんの三国志トークを放送カットされた部分も含めて聴いたのですが…三国志の確かな知識を披露したり、ネタにして爆笑を取り続けたり、ホント痺れました。
また、やついさんはPodcastで楽しめる『三国志TV』なんかもやっていたりします。
つい最近「シーズン3」が始まったばかりで、6/26現在で26回分を視聴できるのですが、私は一時期通勤電車の中で毎日聴いていて、その面白さにどっぷりはまっていました。
と、そんなこんながあったので、やついさんの三国志本を楽しみにしていました。

読んでみたところ『エレキコミックやついいちろうの三国志くん。』は、『三国志TV』でのトークを元に編集、大幅加筆された本という位置付けです。

27名の三国志に登場する人物を
諸葛亮、劉備、曹操らを紹介する初級編
■董卓、趙雲、周瑜らを紹介する中級編
■荀、小喬、龐統らを紹介する上級編
とに分割した人物伝を中心とした構成になっています。
この人物伝は、年表形式になっているのが特徴で、主な事績にスポットを当てて小気味よい紹介が続きます。
「クソ野郎袁術」「最強なのは、若い時の黄忠でしょ」「(五虎将軍は)今で言う戦隊モノ」といった独特の表現力にすっかりのめり込み、さらに各人物伝の最後に用意されている「武将に学ぼう!」では「諸葛亮から学べるのは 城を攻めないで心を攻める」「曹操から学べるのは スケベ心を上手く使おう!」などなど、独特の観点でのコラムにニターッとさせられます。
諸葛亮から~」はもっともらしいタイトルですが、実際書かれていることは「浮気されても7回許せば、そのうちOnlyOneの女性になれる」的なお話だったり…三国志なエピソードをオトナな人生訓的に転換できるこの能力に感心させられます。

さらに、とくに読んでいて他の三国志本にはなくおもしろいなぁ…と思ったのは
■シチュエーション別おすすめ布陣
■三国志に言い換えよう
というコーナーです。
これは、真似できないですよ。
■シチュエーション別おすすめ布陣
は本の丁度真ん中あたりのコーナーなんですが、いきなりショッキングピンクなデザインのページが始まったかと思うと、「合コンに行くならこの武将!」「合コンに呼んではいけない最悪のメンバー!」、今っぽいところとしては「サッカーチームにおすすめの武将!(魏呉蜀各チーム)」なんかもあり。
具体的にピックアップされている人物は…本を読んでみてください。選別の理由なんかも読むと、おもしろすぎます。
■三国志に言い換えよう
のコーナーでは、例えば「イケメン」「ブサメン」を三国志に言い換えると「周瑜メン」「張松メン」(張松のイラストがこれまたツボ)など、こちらも三国志ネタのオンパレードです。

三国志という世界を、多種多様すぎる切り口で切り刻んで、再構築して、笑わせる…やついさんにしかできない三国志本だと感じました。唯一無二の三国志本、堪能しました。
[ 2010/06/26 12:48 ] 三国志BOOKS | TB(0) | CM(0)

伏竜舎さんの切り絵作品 

5/3GW中日は、相変わらずの五月晴れに、汗ばむ陽気。
多摩センター(「たまプラーザ」とは別物)にある「パルテノン多摩」という施設の近くで、切り絵歴士の伏竜舎さんが露店を出しているということをたまたまmixiで知ったので、ちょっとお邪魔をしてきました。

伏竜舎さんは、三国志や日本の戦国時代、幕末などの歴史を題材に、趣向を凝らした様々な切り絵作品を手がけられているアーティストです。
以前神保町の「時代屋」さんにて、三国志に登場する人物たちを切り絵で表現した作品が展示されたことがあったのですが、私は中でも心惹かれた諸葛亮の切り絵を購入させていただきました。
「受注生産」ということで、注文してから暫くして手元に届いたときの感動を今も覚えています。

ディーラーで簡単な点検を終えた愛車「赤兎」を駐車して歩いていくと、なんだか一帯が縁日みたくなっていて、人がいっぱいでした。
左右に並ぶ屋台には目もくれず、伏竜舎さんがお店を出している辺りまで一直線。
ああ、いらっしゃいました、伏竜舎さん。
昨年6月に実施した「勝手に『三国志検定』おべんきょう会」でちょっぴりお会いしたぐらいだったので、簡単に名前を名乗ってからおしゃべりを。
店先には、切り絵ポストカードが中心に並んでいました。切り絵
私は「歴ドル:美甘子さんの切り絵クリアファイル」及び「呂布貂蝉」「おもしろ三国志さん」の切り絵ポストカードを購入。
呂布貂蝉」「おもしろ三国志さん」はとくに、「時代屋」さんで展示されている切り絵を拝見して「ほしいなぁ」と物欲をくすぐられていた作品だったので、丁度よかったです。
切り絵って趣がありますよねぇ…描くではなく切るという工程、色紙の組み合わせから、何とも言えぬ情感が滲み出てくるように思えます。

お店では、伏竜舎さんのほかにも、リアル姉妹さんの「江東の二喬」が店番のお手伝いをされていました。
結構日差しも強い中、お手伝いをされるとは、なんて素敵な心意気でしょう。
伏竜舎さんのお人柄でもあるんでしょうね。

10分ほど立ち話していたんでしょうか…少しバタバタにはなりましたが、お別れの挨拶をしてその場を去りました。
帰りしなに、屋台で1個80円の出来立てドーナッツを2個買い喰い。
片手に伏竜舎さんの切り絵作品、もう片手にドーナッツと、プチ贅沢な日を過ごせました。
[ 2010/05/04 00:20 ] その他MONO三国志 | TB(0) | CM(0)

孔明鎖 

今年の2月、神戸・新長田を訪問した記事を書きましたが、その際立ち寄った「KOBE鉄人三国志ギャラリー」でいくつか三国志グッズを購入しました。
今回はそのひとつ「孔明鎖(500円)」の紹介です。

ネットで調べてみるとこの孔明鎖、別名「魯班鎖」(魯班は魯班でも「孫魯班」のことではないみたい)とか「六子連方」とも呼ばれている、中国の伝統的な組み木細工状の知育玩具。
「右脳教育」にもピッタリ!的な宣伝文句も見られますね。
一説には、諸葛亮が八卦玄学の原理により発明したといわれているそうですが…信じる信じないはその人次第です。
諸葛亮と妻の黄氏が、可愛いわが子・諸葛瞻のために幾日も試行錯誤を重ねて創り出した玩具だと、私は信じています。

孔明鎖1遊び方は、写真のように様々な切り込みの入った6ピースの「小角材」を組み合わせて、宇宙要塞ソロモンのような形を作り上げるという極めて単純なもの。
が、これが極度に難しい…日頃使わない脳みそを酷使するかのような知的労働を延々1、2時間。
ソロモンの形になかなか到達できずとも
「ジオンの栄光、この俺のプライド!やらせはせん!やらせはせんぞぉ!」
と粘りに粘って…そしてついにあっさりプライドを捨て(!?)、Googleの画像検索でヒントを横目に見てからようやく完成。孔明鎖2
んー、ヨコシマな達成感!

いくつかのネットショップで売られていますが、三国志グッズ専門の「英傑群像」さんでも販売中。
[ 2010/03/13 18:53 ] その他MONO三国志 | TB(0) | CM(2)
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