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三国志漂流

すべての「三国志」にLOVE&RESPECTが大前提。さらに自分の価値観や解釈でどこまで切り込んでいけるか…のんびりと「新しき三国志の道と光」を模索するBLOGです。

グルメ04.モンテローザ(「千年の宴」「白木屋」など)各店 

今回は、偶然知った映画『レッドクリフ』絡みのコラボキャンペーンのご紹介です。
会社の人との呑み会で、「千年の宴」に行ってきました。
一品一品の価格が比較的安く、個室形式の気軽に入れる居酒屋さんですね。
レッドクリフメニュー集合時間に少し遅れて着き、「よっこらしょ」と腰掛けてから、さぁ何を頼もうかなぁとメニューに目を向けると…やや!最近見慣れてきた『レッドクリフPartⅡ』のチラシ風なクリエイティブのメニューがあるじゃないですか?
「味の連合軍!!決戦の舞台はモンテローザへ!!」とか
レッドクリフ」のショルダーコピーとして「三国志の話題だけで2時間は呑める」とか
「諸葛ホイ・コーロー」「赤壁うどん大炎上」とか
パロディ風のコピーが各種踊っています。
これは、「千年の宴」を運営するモンテローザと、『レッドクリフ』の興行権を有するエイベックスとのコラボによるキャンペーンのようです。
期間は、2009/3/5-6/4。
実施店舗は全国約1,400店にも及ぶそうです。
私は知りませんでしたが、『レッドクリフPartⅠ』のときもやっていたのでしょうか…兎にも角にも、こういうのを目にすると、『レッドクリフPartⅠ』時に当たった広告宣伝戦略への自信というか余裕というか…なんとなく勢いを感じますね。

ということで、早速いろいろ頼んでみました。
出陣サラダまずは、「出陣サラダ-東南の風を信じて-(504円)」から。
変わっているのは「赤壁」に見立てた「赤いエビセンのようなもの」。
味は普通ですが、目で見て楽しむ系でしょうか?東南の風を信じながら。
ほかにも…
「まるごと喰らえ! レッドシュリンプ(399円)」レッドシュリンプ
これは、言葉遊びですね。
口に出して読んでみてください、「レッドシュリンプ」「レッドキュリンフ」「レッドクリフ」…似てますね。
「天才軍串(てんさいぐんし) 諸葛ホイ・コーロー(504円)」
ホイコーロー風の串焼きです(2本)。
「軍師」を「軍串」とした言葉遊び…と思いきや、この品は深いかもですよ。
ネットで見つけた情報によると、ホイコーロー(回鍋肉)とは四川料理のひとつで、「回国肉」とも書くらしいです。諸葛ホイ・コーロー
「国・帰る(回)・肉」…つまり、故郷を離れた人が国に帰ったとき食べる料理とのことで「懐かしい料理、郷土料理」の意味が含まれているそうです。
諸葛亮の本籍は徐州(現在:江蘇省、安徽省、山東省あたり)ですが、後半生は四川省あたり(厳密には現在の陝西省南端)を拠点としていました。
四川省を拠点として飽くなき北伐を続け、遠く離れた北の地・五丈原で志半ばに没した諸葛亮…。
そういったエピソードを踏まえつつ、敢えて感傷的に「ホイコーロー」を諸葛亮にぶつけてきたのかもしれません…恐るべし、モンテローザ。

レッドクリフメニュー下部そういえば、「甘興ピー」(呼びにくい…)が抽選で当たるプレゼントキャンペーンなどもやっていましたよ。

味が優れているとか何とかは触れませんが、ネタとしては楽しめるんじゃないでしょうか?
期間限定ですし、この機会にいかがですか?

---[お店情報]---
株式会社モンテローザ系列の全国約1,400店
(「白木屋」「魚民」「笑笑」「千年の宴」など)
住所:店舗検索はコチラ
電話:各店舗に要確認
定休日:各店舗に要確認
営業時間:各店舗に要確認
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[ 2009/03/15 08:55 ] グルメ三国志 | TB(0) | CM(4)

簿記を受験 

簿記2月下旬、思うところがあって簿記3級を受験しました。
やや心を亡くす日々が続いていたこともあり、まったく勉強をせず望んだので…と、見苦しく言い訳しつつも間違いなく不合格です…出直します。
三国志検定とは違って、オール自由記述という、付け焼刃を寄せ付けない容赦ない出題形式。
簿記3級は「財務担当者に必須の基本知識が身につき、商店、中小企業の経理事務に役立つ」レベルだということですが、難しいです…改めて、会社の経理の人には足を向けて寝られん、そう思いました。

そういえば、この簿記にも「三国志」は絡められちゃうみたいです。
簿記というか大福帳を発明したのが、あの関羽らしいですよ。
「大福帳」というのは、時代劇の商人がよく持っている分厚い紙の束のアレです。
アレを発明したのが実は関羽で、だから後世「商売の神」として崇められるようになった…という説を記しているWEBサイトBLOGが結構多くあります。
この説って、出典は何なんでしょう?
もしご存じの方がいたら、コメントでこっそり教えてください。
[ 2009/03/06 20:00 ] その他雑談 | TB(0) | CM(4)

『仲達』塚本青史著 

突然ですが、私は、司馬遼太郎さんを尊敬しています。
読書の愉しさに初めて気づいたのは、浪人生の頃に文庫版の『燃えよ剣』を読んだときでした。
新撰組副長・土方歳三の一見クール(冷酷)なんだけど、夢と情熱を秘めているところ、沖田総司には見せる(もしくは沖田には分かる)お茶目なところなど、その多様な人物描写に一瞬で惹き込まれました。
司馬さんの描く人物は、主人公も敵役(かたきやく)も脇役も誰も彼も必ず「カワイさ」があるんですよね。無性にカワイイんです、全員。憎みきれないんです、誰も。
多分、善悪とかは超越して、司馬さんが注いだ歴史を生きた人々への偏見のない誠実な眼差しというか人間愛というか…そういうのが根底にあるからなんだと、私は勝手に思い込んでいます。
歴史を題材に扱うモノ書きの方は、歴史、文化、人間etc.に対する敬意、愛情、畏れなどを持って臨むべきだと思っていますし、歴史から現代もしくは後世に何かを伝えるという意志が必要だと思っています、これも勝手に。

前段が長くなりましたが…09年1月に出版された『仲達』(塚本青史著/角川書店刊)についてです。

この本、というか恐らく塚本さんの本は、私には合いません。
著者の本は初めてなので断言するのは早計かもしれませんが…amazon他の書評を眺めた感じでは、多分この感覚、間違っていない気がしています。
■著者は、何に突き動かされてこの小説を書いたのか?
■この小説で読者に何を伝えたいのか?
■「三国志」に関して、ひいては私の人生にとって何か新しく得るものがあるのか?
などなど、読んでいる最中から、読後数日間までずっと悶々としていたのですが、結局私には分かりません。
読後に何も残らないのです。

文章が淡々としていること、登場人物がかなり俗に書かれている(ヒーローはひとりもいません、中学校や高校にいるような噂好きな生徒がたくさんいて何だかゴニョゴニョしているだけな印象)こと、それらはいいです、そういう文章ってあるとおもいます
ただ、三国志な時代に生きた人々への愛が感じられないのは、私にとって、もうどうにもなりません。
むしろ、侮辱すら感じることが多かったです。

漠然としていると何を言っているかわからないとも思いますので、以下「ネタばれ」含みます、ご注意ください。

本のタイトルが示す通り、主人公は司馬懿です。
魏の皇帝・曹丕の時代から、司馬懿本人が世を去る頃までの物語です。
約300頁に及ぶ記述は、『正史』『演義』『晋書』などに記されていることを繋ぎ合わせただけの内容がほとんどで、一部著者の作為によるエピソードが、全編に決定的な影響を与える形で挿入されています。
作為的なエピソードというのは、「鬼の虞美人草」なる大麻なのか阿片なのか…そういったヤクの原材料を、徐庶鄒氏の“夫婦”が蜀の地で栽培加工していたというもの。
この作為自体は小説なので別段問題ないんですが
■魏の曹丕はヤクの服用が元で早世し ※厳密には鄒氏の娘(司馬懿の妾)が手を下した
孫権がヤク中になって呉は手を付けられない惨状を呈し
■蜀の魏延もヤク漬けで正常な判断ができなくなり、ヤク漬けの兵士が増大した蜀軍は腑抜けになり
…って、「三国志」のいろんなことをぜーんぶ、著者が勝手に挿入した大して質がよいわけでもない作為(ヤク)で片付けるのかよ…と。
それって安易過ぎるし、歴史や歴史を生きた人々に失礼じゃないか、敬意が足りなさ過ぎるのではないか、と。
なんか、乱暴です。

他の方の著作物を個人的価値観丸出しで「批判」するのは、とても気持ちがよくないです…でも、1,800円払って、ドキドキしながらこれから読む人がいたら、ちょっと待って!と、どうしても言いたくなって、書かせてもらいました。
多分、この記事読んだ方も気分がよくないと思います…本当にスミマセン。
[ 2009/03/04 00:41 ] 三国志BOOKS | TB(0) | CM(2)

“おくりびと”陳寿 

映画『おくりびと』を観てきました。
ミーハー? そうミーハーですとも、弁解の余地もありません。
万全を期して前日に座席予約をしていたんですが、正解でした。
田舎の映画館にもかかわらず、ほぼ満席状態。
ここ数日のアカデミー賞受賞報道は、効果抜群のようですね。

そして、これまた完全に術中に嵌ったというか…『おくりびと』さすがアカデミー賞受賞するだけはある、メチャクチャいい映画でした。
大の男が泣きました涙しました頬を濡らしました
とくに小山薫堂さんの脚本と、山崎努さんの演技力がヒカリまくっていました。
純朴で透明な日本の人々と文化を背景に、喜怒哀楽、様々な感情を揺さぶり続ける隙のない緻密な脚本に全編グイグイ引き込まれます。
そして、いつもは飄々としているけれど、一旦納棺師の顔になるとスクリーン越しにでもその凛とした空気がビンビン伝わってくる山崎努さんの演技力。
ホント素晴らしかったです。

しかも、『おくりびと』以外にも、意外な刺客が潜んでいました…本編が始まる前の予告編で、不覚にも涙ぐんでしまったのです。
3/27公開の『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』という映画の予告編…「犬モノ」にホント弱いんです。
たった数分の予告編で、もろ涙腺を刺激されてしまいました…この映画は観に行きません、絶対に泣きっぱなしになるから。

ということで、1本の映画で数回泣くという失態を演じてしまったのですが、『おくりびと』を観ながらも、どこかで三国志のことを考えているもうひとりの自分がいました。
三国志における“おくりびと”とは、まさに『三国志』の著者である陳寿その人じゃないでしょうか?

『おくりびと』で演じられた納棺師は、故人の旅立ちの身支度(衣装を着せたり、死化粧をしたり)を極めて簡潔に、手際よく行います。
人の死に際して見せる納棺師の簡潔で純度の高い所作の中に、時間も文化も超越する普遍性があるからこそ、日本のみならず世界各国から高い評価を得ているんでしょう。
さらに、納棺師の所作は「作業」ではありません、故人を「おもいやる心」が添えられています。

このあたりの納棺師の仕事ぶりが、陳寿の『三国志』の筆致に似ているのです。

陳寿の著した『三国志』は、その簡潔な文章を特徴に挙げられることが多いです。
過度な装飾が排除されたミニマルな彼の文章は、だからこそ現代の私たちに三国志の無限の広がりを提供してくれているともいえます。
しかも、ミニマルな文章、言葉遣いの中には、彼の故郷である「蜀」への愛惜の情が込められてもいます。
故郷への愛惜だけでなく、後漢末~西晋を生きた『三国志』に登場する数千人、『三国志』には表現されていない名もない無数の人々への、鎮魂の気持ちもきっとあったに違いありません…『三国志』のところどころに残している「賛」などがそのことを表現しています。

三国志な時代に生きた人々すべての“おくりびと”、それが陳寿です。
陳寿が登場する映画やドラマがもし撮られるなら…若き日をモックン、晩年を山崎努さんに演じてもらいたいです。
[ 2009/03/01 00:31 ] その他雑談 | TB(0) | CM(0)
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