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三国志漂流

すべての「三国志」にLOVE&RESPECTが大前提。さらに自分の価値観や解釈でどこまで切り込んでいけるか…のんびりと「新しき三国志の道と光」を模索するBLOGです。

ワルモノどもが夢の跡 

三国志は、主に豪族(曹操、袁紹など)や地方の有力者(劉備、孫堅など)が主人公となった物語です。
しかし、物語のココカシコで素性の知れない者や、立身出世を狙う無頼の徒らが蠢いており、そんな一面が、また三国志の世界を深く面白くしているとも思っています。
例えば、「黒山の賊」。
彼らは頭目に張燕を戴き、ピーク時ではなんと100万にも及ぶ人間で構成されていたそうです。
各地で豪族が群雄割拠していた三国志前半の時代では、まさに一大勢力です。
宋末期の「梁山泊」を髣髴とさせます。
これほどの大勢力となった「黒山の賊」は、当然周辺の有力豪族にも多大な影響力を与えました。
公孫瓚と袁紹が冀州を巡って激しく衝突していた頃、公孫瓚は「黒山の賊」と手を結び、袁紹に当たっていました。
対して、袁紹は流浪の将軍・呂布と手を結び、目の上のタンコブである「黒山の賊」を攻撃しました。
「賊」を巡って周辺豪族がキリキリ舞いされる状態は、いまだ「黄巾の乱」の余燼がくすぶる時代性を臭わせてくれます。
…しかし、我が世を謳歌していた各地の「賊」も次第に豪族に鎮圧、吸収されていきます。
「黒山の賊」も然りで、205年曹操に降伏。
素性の知れない無頼どもの頭目・張燕は、「侯」に列せられます。
曹操に吸収された後、「黒山の賊」だった人々は、「青州黄巾賊」のように精鋭軍団に編入された人もいたでしょうし、平時のように農業に従事する人もいたでしょう、任侠の徒になった人もいたかもしれません…。
嗚呼、「ワルモノどもが夢の跡」。

[ 2004/04/10 10:17 ] その他雑談 | TB(0) | CM(0)
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