随分ご無沙汰のジャンル、久々の登場。
通算第4回目の今回は、奈良県の大寺・薬師寺からお送りします。
薬師寺と言えば、元プロボクサー・薬師寺保栄!
そして、浪速のジョーこと、辰吉丈一郎との世紀の一戦!
勝利への十字架を背負った好敵手の、意地と意地とのぶつかり合い。
いやぁ、カッコよかったッスね。
カッコよかったんですが、今回とはまったく関係ありません。
薬師寺には、なんと数えること11もの国宝が揃い踏みしています。
中でも最も有名なのが、「薬師三尊像」。
その名の通り、ありがた~い仏像が
『太陽戦隊サンバルカン』ばりに3体並んでいます。
「バルイーグル」よろしく中央にまします薬師如来(1枚目の写真)は、衆生を包み込むようなふくよかで親しみやすい表情、そしてその特徴的な黒い光沢に気品が備わっている逸品です。

…なんですが、今回の主役は薬師如来ではありません。
薬師如来が腰を降ろしている台座の方に、おもむろに注目。
おや?誰かいますよね。
窓か、はたまた洞穴のようなところから、誰かコチラを窺っているようですよ(2枚目の写真)。
ほれほれ、怯えてないで出てらっしゃい。
オジサンは、怖くないよ。

…と、さらに近づいてみると…
あ!
鬼!?
しかも2人(匹)いますよ。
上半身は裸剥き出しで、ちょっとお洒落な首飾りなんかしてますね。
髪はデーブ・スペクター風の焼きそばヘアだけど、顔はホッペがふっくらして何処か愛嬌があります。
何だか“南蛮王”孟獲、孟優兄弟みたい(3枚目の写真)。
とすると、台座の主である薬師如来は諸葛亮といったところでしょうか。
場面的には、かの有名な「七縦七禽」のうち4回目、兄弟で捕らえられて解放された直後くらい。
兄よりもやや線が細く、慎重な性格の孟優(写真・右)。
諸葛亮に泣き泣き礼を言いながら解放された後、兄・孟獲(写真・左)と再会し、率直に自分の気持ちを吐露します。
優「ヤベェよ、あんちゃん。うちら負けてばっかりで…あのショカツリョウとか言う奴には歯が立たんのと違うか?」
獲「馬鹿言え。あんちゃんを信じろってぇの。それよか、弟よ、兵隊い~っぱい持ってる友だちいねぇのかよ」
優「そっか…だよな。あんちゃん、子どもんときから1番強かったもんな。んだなぁ…朶思大王が近くにいるよ。あいつんとこはどう?」
獲「さすが、弟!そんじゃ行ってみるか!しゅっぱ~つ」
…と、南蛮のお気楽兄弟は、今日も仲良く元気に彷徨するのでした。

--【「薬師三尊像」の豆知識】
奈良県奈良市にある、「世界遺産」にも登録をされているお寺。
薬師寺は、三蔵法師を源とする「法相宗」の大本山。
680年に天武天皇の発願により建立が開始され、718年に現在地へ落ち着いた由緒正しいお寺です。
蛇足ながら…数あるお寺系サイトの中で、薬師寺の公式サイトはかなり見やすい部類に入りますね。
サイトの文字サイズを調節できたり、「自宅での写経」をサイトで申し込めたり…歴史の古さだけでなく新しいことにも積極的な印象を受けます。
↓「薬師寺」の詳細はコチラで。
http://www.nara-yakushiji.com/index.html" TARGET="_blank">http://www.nara-yakushiji.com/index.html