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三国志漂流

すべての「三国志」にLOVE&RESPECTが大前提。さらに自分の価値観や解釈でどこまで切り込んでいけるか…のんびりと「新しき三国志の道と光」を模索するBLOGです。

劉備とブッダとエゲレスと 

寒中お見舞い申し上げます。
遅くなりましたが、本年初めての記事になります。
本年もみなさんにとってサイコーな年になることを祈念いたします。
そして更新が滞りがちですが、本年も『三国志漂流』をどうぞよろしくお願いします!

そういえば、新年早々仕事の関係でエゲレスに行ってまいりました。
当然のように、かの国には英語が溢れていてモロモロ大変でしたが…大きな発見がありました。
それは、エゲレスには“萌え”な女性が多い!ということ。
ここでいう“萌え”とは、メガネ(とくに縁のあるメガネ)が似合い、かつ美人というよりは可愛らしいという単純で独善的な定義です、が。
いやぁ、想定外でした。
私自身は萌え系な女性に強く憧れがあるわけじゃないですが、「エゲレス=萌え」の構造に気付いて以降は、同行者とそんなくだらんことばかり話して盛り上がっていました。

と、またしても長い前振りになりましたが…人間、少なくとも偉人以外の人間は、大なり小なり相対的な価値判断で生きているってことで、強引ですが三国志の話題に結びつけていきます。

萌えなエゲレス出張からちょっと遡って、私、年末年始は趣味のひとつである仏教、仏像絡みの書籍を読んだり、神社仏閣に出向いたりしていたのですが、ひとつ気づいたことがあります。
劉備の容姿とブッダの容姿とにいくつかの共通点が見られるということです。
以下順不同で挙げてみると…

劉備
●身の丈7尺5寸(≒180cm)
●ふり返ると自分の耳を見ることができた
●手を下げると膝にまでとどき
『蜀書』「先主伝」
※尺度の計算については、『三国百貨大楼』さんを参考にしました。

ブッダ
●体全体は長大で、端正である。
●耳は厚くて、幅広で大きい。そして長い。
●手は非常に長くて、膝頭をすぎている。
『やさしい仏像の見方』西村公朝 飛鳥園著/新潮社刊

ほら、少なくとも3点の共通点があるでしょう?
「そりゃ偶然でしょう?」と片付けることもできますが、ある程度事実に基づいた妄想も可能ですよ。

歴史的背景としては、前漢末期~後漢初期には既に仏教は中華圏に伝来しており、後漢~西晋の仏教関連の文物はとくに四川地方~長江流域で多く発掘されているというものがあります。
劉備が晩年に居座った四川地方周辺からは、後漢に製作された「仏像付揺銭樹」「仏像付揺銭樹台座」といった文物が豪族の墓他から発掘されています。
※文物については、2004年9月28日~11月28日に東京国立博物館で開催された「中国国宝展」の図録より。

上記は「シルクロード」と後年に呼ばれる地域を通じて伝来した仏教が、中華圏でさらに四川地方をも経由して広く伝播しただろうことを想像させるものであるのと同時に、三国時代及び『正史』の著者・陳寿が生きた西晋の頃には、仏教的な知識が支配者階級では少なからず共有されていただろうことを想像させるものです。

ようやく根付き始めた先端的な思想でもある仏教の教義に欠かすことができない、偉人としてのブッダの存在。そして、仏教的な基盤が少なからず存在した四川地方で知的鍛錬を積み、劉備を生で目にすることのなかった陳寿が、偉人ブッダの姿を借りて、畏敬の念をもって劉備を表現する…そんなことを想像したというわけです。

●身長の高さは偉大さを
●耳が長いのは、衆生の声に広く耳を傾けることを
●手が長いのは、衆生を救うためにどんどん手が伸びたということを
ブッダにおいてはそれぞれ表しているのですが、劉備と重ねたときにみなさんはどう感じますか?

[ 2006/01/16 01:38 ] その他雑談 | TB(0) | CM(0)
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