GW中の出来事を、もうひとつ。
せっかくのGWなんで東京から日帰りでちょっと外出を!と思っても、中央道・関越道・東名・東北道・アクアライン…東西南北いずれも目まいのするような渋滞に巻き込まれる、これが世界の定説です。
でもここ数年で気づきました、GWでもあまり渋滞に巻き込まれず、かつ1日飽きずに楽しめるエリアがあることに。
それが「秩父」です。
関越道が大渋滞だとしても、奥多摩、飯能、秩父の山々を299号線などを使ってクネクネと越えるルートだと、秩父~東京市部間で約2時間半もあれば大丈夫。
GWの秩父は、羊山公園の芝桜鑑賞、イチゴ狩り、長瀞川下り、SL鑑賞(乗車)などなど、この土地の面白さをストレス少なくまとめて堪能することができます。
ということで、今年も5/4に秩父へ行き、初めて長瀞の川下りを楽しんできました。
10:00過ぎに長瀞に着いて、そのまま川下りの受付を。
まだお客が少なかったので、乗船までほぼ待つことなくスムーズ(11:00過ぎには行列ができていました、注意)。
川下りを行っている団体はいくつかあるようですが、私は秩父鉄道が営業している「長瀞ライン下り案内所」の「
長瀞ライン下り」を利用しました(長瀞駅前他にいくつか受付あり)。
川下りには3つのコースがあります。
30分のA、Bコースと、A、Bコースをまとめて60分楽しめるCコース。
私はAコースを選択、なぜならコースの最終盤に「秩父
赤壁」を船端から眺めることができるからです!
「秩父
赤壁」!三国志ファンには、グッと胸を鷲掴みにされるような名称ですね。
三国志の山場のひとつ、映画『
レッドクリフ』で一気に名が知れ渡った「
赤壁の戦い」の舞台である、中国長江沿いのあの「
赤壁」を模した名称であるのは間違いないです。
バスで乗船場まで移動して、河原から20人乗りの船に乗り、いざ出船。
船の前後にそれぞれ1名の船頭さんがついて、巧みに船を操りながら渓谷の中をゆらーりと、ときには狭い川幅で軽く水しぶきを受けながら川下り。
五月晴れの陽気の中、エメラルドグリーンの川面、この時期に数日しか見られないという新緑の柔らかな木々に包まれた渓谷でゆっくりした時間に包まれる贅沢を堪能しました。

さて、最終盤、向かって左側に長瀞渓谷を代表する奇景「岩畳」が、向かって右側に断層むき出しの岩肌が続く「秩父
赤壁」が見え始めました。
「秩父赤壁」は、ほんのり赤みをもった岩肌に特徴があります。
黒色片岩中の鉄分が染み出し、酸化したため赤く見えるらしいです。
高さ100m、幅500mの絶景。
ただ、1997年に大陸で赤壁を見たことがあるのですが、その赤壁とは趣は異なります。

(2箇所あったりもしますが)大陸の赤壁は、対岸が見えないくらいの川幅である雄大な長江、そして土色に濁った水、川面からそそり立つかのような土色の断崖絶壁…いかにも荒削りな大陸的風情を漂わせていました。
一方、「秩父赤壁」は上述したような柔らかな自然の造形、いかにも日本的情緒を漂わせる名勝。
同じ「赤壁」でも、国や文化の違いから滲み出る解釈の違いのようなものが感じられました。
ちなみに、三国志お友だちの情報によると、夕陽に照らされる「秩父赤壁」は赤みを増してよりキレイに見られるそうですよ。
東京から比較的近場で楽しめる三国志トリップ、機会がありましたらみなさんも是非。
ぼんやりと地図を眺めておりましたら発見し、
行ってきたのが、わたくしのことの次第です。
夕暮れまではおれませんでしたが(寂しくて)
傾きかけた西日の色でも結構赤く染まって見えましたので、
いずれ夕日に照らされる秩父赤壁を見に行ってみたいものでございます。